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8:00 起床
昨日は深夜までサッカーのDVDを見ていたから、まだまだ眠い。体が目覚めを拒否している。 だがそろそろ起きないと、出勤途中の教皇にスターダストレボリューションを食らう。 「……くっ……」 枕元にあるJPSとジッポに手を伸ばし、覚束ない手付きで1本口に運ぶ。 ジッポで火をつけ、ベッドの中で一服。 「……フゥ」 覚醒作用のある煙を吸い込み、ようやく脳が動き出す。 ゆるゆるとベッドから起き上がるとくわえ煙草でコーヒーを入れ、カップを持ったままテラスに移動。 今日も頭に来るくらいのよい天気である。午前中は暇だから、アテネ市内の市場にでも行こうか。 と、人馬宮から上がってくる黒い影。教皇の法衣である。 「教皇、おはようございます」 備え付けの灰皿に吸い殻を落とし、上司に朝の挨拶。 教皇のマスクを小脇に抱えたままの教皇は小さく頷くと、 「お前はきちんと起きておったか」 「は?」 何を言っているのかわからないので、少々失礼な返事になる。 教皇は整った口元に綺麗な、本当に綺麗な笑みを浮かべると、通りのいい声でこう言った。 「デスマスクなどこの時間になっても惰眠を貪っておる故、私自ら叩き起こしてやったわ」 ……教皇に起こしてもらう……。 それが一体何を意味するのか、あまり考えたくない。 「教皇、お言葉を返すようですが、教皇に起こして頂くと……目覚める事が二度とかなわぬ気がするのです」 「フッ……あの程度で死ぬるような軟弱者は、黄金聖闘士にすらなれはせぬ。私も力の加減は知っておるよ」 教皇、嘘はいけませんよ。 そう言いたかったが、その言葉はコーヒーと共に胃に流し込んだ。 8:30 朝食 男の一人暮らしの朝食など、ひどく適当なものだ。 料理するのが面倒臭いため、コーンシリアルは常備品。これは牛乳かけただけで食べられるから有り難い。 それに貰い物のリンゴを右手でむいて、朝食の支度は完了。飲み物は、面倒だから牛乳。 一部の同僚には誤解されているようだが、磨羯宮にも一応包丁はある。 リンゴくらいなら手で剥いてしまうが、魚や肉を自分の手で捌くのは流石に抵抗がある。 「魚介類を捌くと、手が生臭くなるからな……」 一度シーフード入りのパエリアを作るため、エクスカリバーでイカやエビを捌いたのだが……。 「思い出したくもない」 アフロディーテにかなり強力な臭い消しをもらうまで、右手から何とも言えぬ臭いが漂っていたのであった。 何事も無精せず、きちんと道具を使うべきである。 9:00 そろそろお出かけ 「♪日曜日は市場へ出かけ~ 糸と麻を買ってきた~」 カミュに教えてもらったロシア民謡を口ずさみながら、十二宮を降りる。 途中巨蟹宮を通過したのだが、顔面に青あざを作ったデスマスクが長椅子に寝転んでウンウン唸っていた。 「どうした、デスマスク」 事情は知っているが、一応声をかけてみる。 するとデスマスクは思いっ切り眉間に皺を寄せを口元をひん曲げると、 「まったく!!あの弟子にしてこの師匠ありだぜ!本当におっかねぇぜ、あの師弟。 いきなりベッドにスターダストレボリューション打ち込む奴がいるか!?」 ……もう少し起きるのが遅ければ、自分もデスマスクと同じ運命をたどっていた。 早起きは三文の得とはよく言ったものだ。 「……俺は2名程そんな聖闘士を知っているがな」 「ああ、そうだな!!」 デスマスクの物言いは、心なしかやけっぱち。 9:50 カフェでお茶中 肉や果物を買い込み、市場の近くのカフェでコーヒーを飲みながら一服中。 ほとんど料理をしないものだから、買ってきた食材はさほど手をかけなくても食べられるものばかり。 野菜の煮物などのちょっと凝った料理は、ムウかカミュに頭を下げれば分けてもらえる。 英字新聞を読みながら煙草をふかしていると、突然鳴り出す携帯電話。 「……一体誰だ?今日の午前中は特には用事は入っていなかったはずだが……」 首を傾げながら出ると、相手はアイオロス。 『シュラ、今どこにいる?』 「市内のカフェで一服中です。それが何か」 『今日の午前の訓練はデスマスクが当番だったのだが……』 最近聖域では雑兵の質を高めるため、駐留中の黄金聖闘士がローテーションで稽古をつけている。 シュラは本日午後の担当のため、午前中のうちに市場に出かけたのであった。 「それがどうかしたのですか」 『教皇にボコボコにされたようでな。すまないが……今すぐ出てきてもらえないか?』 「……他の連中は何しているんですか」 『ムウは修復作業で、アルデバランは近隣の村への慰問、サガは私の横で執務の手伝いをしている』 「あんたは何しているんですか」 『……教皇から、課題を……』 「ああ、そうですか」 アイオロスはあまり書類仕事が達者ではない。そのためよく教皇から課題を出されていた。 一つため息をついたシュラは灰皿に煙草を押し付けると、 「わかりました。すぐに戻りますよ」 通話を切ると、再びため息。 このように、駐留中は飛び込みの仕事が入る事もしばしば。 10:15 訓練場で稽古をつける 大急ぎで聖域に戻り、磨羯宮で身支度を整える(正確に言うなら聖衣をまとう)と、聖域入り口付近にある聖闘士の訓練場に向かう。 「あ、シュラ様!」 雑兵や白銀聖闘士が組み手を止めて一礼する。 シュラは白銀聖闘士の中にミスティやアステリオンの姿を確認すると、やや眉間に皺を寄せて、 「何だ。お前達がいるなら、俺がわざわざ来る必要はなかったんじゃないのか?」 聖衣のショルダーパーツの裏をまさぐる。実はタバコを挟めるよう、ムウに細工してもらったのだ。 唇に煙草をくわえると小宇宙を燃やして火をつけ、ふぅ……と煙を吐き出す。 それを見ながらミスティは、 「シュラ様、私の前で煙草はやめて下さい。タバコの煙は体内のビタミンCを破壊するので、美容の敵です」 「……お前……」 ミスティの目は真剣だった。彼の美しさに対する追求は、聖闘士修行の比ではなかった。 「今日も私はUVカットローションを付け、シミ・そばかすに対する対策をしているのです」 「……しかし、俺のタバコでどうにかなるような問題ではなかろう」 「なるから申し上げているのです!」 ミスティは白銀聖闘士だが、自分の美しさの害になるものなら……それが黄金聖闘士であろうと牙を向く。 その頃には雑兵達もこのやり取りを遠くから眺めていて、シュラがどう出るかをじっと見守っていた。 まだ火をつけたばかりなのに。まだ一口しか吸っていないのに。 「……ちっ!」 エクスカリバーで細かく斬り刻むと、風に流す。 「コレでいいんだろう!コレで!」 ようやくミスティは婉然と微笑んだ。 確かにその笑顔は美しく、彼がナルシストになる理由もわかるような気もする。 だが。 「かなりお前は美容には気をつけているようだが、アフロディーテは全く何もしていないぞ。 あいつは煙草は吸わないが酒は飲むし、パーティーや社交会で夜更かしもする。 北欧人で紫外線には弱いため、日焼け止めは塗っているようだがな」 淡々とした口調でこう教えてやると、ミスティは無言で訓練場から去っていった。 12:10 ランチのお誘い 磨羯宮まで戻るか、それとも聖衣を脱いでアテネ市内にランチに行くか悩んでいたところ、 貴鬼が白羊宮に来いと呼びにきた。 「シュラ、ムウ様がうちでご飯食べていかないかって」 「ムウが?」 ついつい眉間に皺が寄る。あのムウがそう快く飯を食わせてくれるとは思い辛い。 その表情に気付いた貴鬼は、 「大丈夫だって!そう疑わないでよ!」 「しかしな……」 白羊宮で食事をとった者たちの悲惨な状況を聞いているだけに、そう易々と誘いに乗れない。 例1:天秤宮勤務Dさん(261歳) 「カレーを何度もお替わりしたら、生き血を抜かれた」 例2:城戸邸勤務Sさん(13歳) 「無理矢理ケーキを作らされた」 これらの事が脳裏をよぎる。貴鬼は耐えかねたように、 「アルデバランが慰問先でカレー作り過ぎちゃったんだ。それで今、みんなに配ってるところ! うちももらったんだけど、あんなに食べられないんだよ!」 「なんだ、そういう事か」 アルデバランならば、アルデバランならば安心だ。 シュラは煙草を一本唇にくわえると、マントを靡かせながら白羊宮へ足を向けた。 12:20 白羊宮にて昼食 今日は台所ではなく、テラスで昼食らしい。 テラスのテーブルには薄緑色の清潔なテーブルクロスが敷かれ、パッと見は洒落たレストランのようであった。 「ムウ様~、シュラを連れてきましたー」 「ご苦労さまでした、貴鬼。手を洗って牛乳とコップを出して下さい」 白羊宮の主はジャミール服にエプロンという、何とも奇異な出で立ちで昼食の支度をしている。 ライスを皿に盛りつけ、アルデバラン製のカレーをたっぷりとかける。 「ムウ、俺はどうすればいい?」 一応訊くだけ訊いてみる。ただ飯食らいは後が怖い。するとムウは、 「座ってカレーを召し上がって下さればそれで結構ですよ。私と貴鬼だけではカレーが終わりませんので」 「教皇は?」 「昼食は教会で会食、夜は老師と外食だそうです」 カレーを盛りつけるその手にうっすらと青筋が浮かんでいるのは、 一緒に外食に行きたかったからなのだろう。 シュラはふぅ……とため息をつくと、椅子に腰掛けてカレーを待った。 「じゃ、遠慮なくごちそうになるか」 「ええ、好きなだけ召し上がって下さい」 その時、ムウの柔和な目が一瞬光ったように見えたのだが、自分の気のせいだろうか。 さてこのカレー、アルデバランが慰問先で腕を奮ったものとあり、大変に美味い。 しかしこの肉……カレーにありがちな鶏肉ではない。かといって牛でも豚でもない。 さてなんだろう。 スプーンの上に乗せてじろじろ見ていると、ムウがエプロンを外しつつ輝くような笑顔で言った。 「山羊肉のカレーです。美味しいでしょう?」 「………………」 こいつ、俺にこれを言いたいが為にランチに招待したのか。 だがカレーに罪はない。がつがつ食べて、お替わり2回。トータル3皿。 14:00 訓練場で稽古をつける 雑兵や青銅聖闘士たちが闘技場で組み手をしたり、模擬試合をしている。 本来なら自分が彼等に稽古をつけるはずなのだが、怖がられているのか……相手をしようとすると、「あ、俺那智と組むからいいっす」とか、「すみません、今集団戦のフォーメーション考えているところなので」と、避けられてしまう。 『根性なしが増えたな……』 この苦々しさは、先ほど吸った煙草のせいだけではない。 先日星矢がやってきたのだが、彼は果敢に黄金聖闘士(その時の担当は確かアイオリアだった)に挑み、そして、ボコられた。 だが顔面に青痣や打撲傷を負いながらも、訓練後の星矢の表情は晴れ晴れとしていた。 『ヤツは規格外なのかもしれんが』 それにしても、暇だ。誰も相手してくれない。暇だ。仕方無い。 「アメとムチとはよく言ったものだが……」 マントをゆらゆらと揺らしながら、シュラは闘技場の中心に足を向ける。 そして訓練を続けている雑兵や青銅聖闘士たちに、大声で告げた。 「訓練終了時間までに俺に一本入れてみろ!入れられたら、今夜市内のレストランで食い放題させてやる!!」 ピキィィィィィン……と空気が張りつめるのがわかる。明らかに場の雰囲気が変わった。 「今夜の飯ぃぃぃ!!!!」 絶叫しながらシュラへ襲いかかる聖闘士たち。 シュラの口元に思わず笑みが浮かぶ。 「ようやく、退屈しのぎが出来るか!」 ……雑兵や青銅聖闘士は、食い放題の言葉に弱い。何故なら薄給だから。 (13~15歳の少年に、そんなに給料出すわけないって) 17:30 十二宮攻略中(嘘) 訓練が終わり、ようやく磨羯宮へ帰る。 レストランで食い放題?黄金聖闘士が雑兵や青銅聖闘士に一本取られるわけないだろう。 くわえ煙草で十二宮を歩いていると、仕事帰りの教皇とすれ違う。 「教皇、今お戻りですか?」 「ああ。今宵はこれから童虎と夕餉を食しにいかねばならんので、少々早めに上がった。出来ればムウや貴鬼も同席させたかったのだが、他には少々内密の話があるのでな……。後で甘味の店にでも連れて行くか」 この教皇、自分の身内にはとことん甘い。 ムウが言うには修業時代は鬼のように厳しかったらしいのだが、自分の見ている限りでは…昔から甘かったような気がする。 「ムウですが、教皇と老師が二人で食事に行くと拗ねていましたからね。早目にケーキ食べ放題に連れて行くのが吉かも知れませんよ」 「そうか。忠告感謝するぞ」 そのままスタスタと石段を下りていく。 足でぞうきん掛けができそうなあの教皇の法衣を着ていても、転ぶ事なしに毎日白羊宮と教皇の間を往復しているのだから、凄い。 「そういえばアイオロス、修行のために法衣で教皇の執務をこなしていた事があったが……教皇の間の中ですらこけていたな」 彼が教皇になったら、通勤時は雑兵服、教皇の間でのみ法衣姿…かもしれない。 17:40 磨羯宮到着 ようやく帰宅。まず最初に聖衣を脱ぎ、シャワーへ直行。 全身の汗を流した後バスローブ姿でリビングへ向かい、冷蔵庫の中からハイネケンの缶を取り出す。 「……今日もよく働いたな……」 プルタブを開け、よく冷えたビールを胃に流し込む。仕事の後の酒は美味い! ソファーに深く腰掛け、自慢の大画面テレビのスイッチを入れる。 ニュースを見ようか、ドラマにしようか。くわえ煙草で考えていると、ドアをトントンとノックする音。 「誰だ?」 玄関に出向くのも面倒臭いので、座ったまま大声で訊ねる。すると。 「私だ、シュラ」 アフロディーテである。彼は昨日からアテナの護衛任務についていたが、今日聖域に戻った模様。 「入れ、鍵は開いている」 「わかった。お邪魔するよ、シュラ」 アフロディーテの美影が、磨羯宮のリビングに伸びる。 パーティーの付き添いであった為聖衣姿ではなく、シックな黒のスーツに臙脂色のカッターシャツ姿であった。 シュラにはそのケはないのだが、アフロディーテ程の美形を見ると、流石に一瞬胸が跳ねる。 アフロディーテは斜向かいのソファーに座るとやや顔をしかめつつ、 「相変わらず煙草臭いな、ここは」 「喫煙者の部屋に入ってきて、言う言葉がそれか」 思わず顔が引き攣る。顔は綺麗なくせに、紡ぐ言葉は結構キツい。 「で、その臭い喫煙者の宮にやってくるなど、一体何の用だ」 「君じゃないと通じない話なのでね。ミネラルウォーターを一本もらうぞ」 テレキネシスで冷蔵庫の中から水のボトルを取り出したアフロディーテは、大きなため息をつきつつ話し始めた。 「今回のアテナの護衛はとあるパーティーの付き添いも兼ねていたのだが」 アフロディーテは見栄えがいい事から、パーティー関係の仕事が多い。というか、彼しか出来ない。 「そのパーティーはどうやらマクラーレンのスポンサー筋のもののようで、ロン・デニスやルイス・ハミルトンも出席していた」 「ほぉ」 グラード財団は世界的に有名である。出席するパーティーにF1関係者が顔を出していても、何もおかしくはない。 「コバライネンはいたのか?」 「ヘイキはいなかったよ。ハミルトンとロンだけだ。どうせならハッキネンに会いたかったのに」 「お前、結構ミーハーだな」 煙草を揉み消すとハイネケンを口に運ぶ。 アフロディーテはここをタバコ臭いというが、シュラに言わせれば双魚宮の方が余程臭い。 バラの匂いで鼻が詰まりそうになる。 「で、ハミルトンやロン・デニスがいて、何かあったのか?」 「アテナが内密の話を相手としている間、私はアテナから少し離れ壁際でシャンパンを飲んでいたのだが……」 アフロディーテの表情がどんどん曇っていくのが分かる。 シュラは何となく、話のオチを聞くのがイヤになった。 「ハミルトンが私の元にやってきてね、こう言うのだ。『綺麗なお嬢さん、今夜お時間はありますか?』と」 「………………」 案の定というか、想定内というか。シュラは何を言っていいのかわからなかった。 お前ほど背の高い女がそうそういるか?と言おうと思ったが、スーパーモデルはアフロディーテ程の身長などざらに居る。 なまじ彼は容姿もスーパーモデル並みだ。パーティーの場では間違えられても仕方無いのかもしれない。 「私が何も答えないでいると、ハミルトンは私に顔を寄せてきて、耳元でこう囁いたのだ。『本当にいい香りですね。今夜○○号室で待っていますから』」 アフロディーテの右手の中にあったミネラルウォーターのボトルが、握りつぶされている。 白い手に血管が浮き出ているところを見ると、かなり頭にきているようだ。 「まったく!!あれがパーティーの場でなければ、黒薔薇を浴びせてやったものを!!」 「……で、ハミルトンはお前が男だって気付いたのか?」 「アテナに呼ばれたので、立ち去る際に言ってやったよ。『君はゲイなのかい?』とね。私の声を聞いて、ポカーンとしていたよ」 「アハハハハハハハハ!!!」 大爆笑するシュラ。これは傑作だ。その時のハミルトンの顔を是非見てみたかった! だがアフロディーテの怒りはおさまらないようで、手に持ったボトルを雑巾絞りしている。 「ああ、気に入らない!あいつだけは、あいつだけはチャンピオンになって欲しくないね!!」 普段は冷静で理知的なアフロディーテをここまで怒らせるのだから、相当なものだったのだろう。 シュラはひとしきり笑った後、いい方法があると怒り心頭のアフロディーテに告げた。 「いい方法とは何だ」 「世の中にはゴシップ紙というものがあってな。いっそビルドやサンやガゼッタにその情報を売ったらどうだ?事実であってもなくても、ゴシップ紙はネタにするぞ」 「それはそれで困るけどね。アテナ護衛中の出来事がニュース沙汰になったら、それこそ教皇に叱られる」 「それもそうか」 話すだけ話してすっきりしたアフロディーテは、 「聞いてもらえて気が楽になったよ、ありがとう」 とシュラに礼を言うと、双魚宮に戻っていった。今夜は報告書の作成に勤しむそうだ。
by hypermind
| 2012-04-14 00:30
| 小ネタ
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