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今回の映画備忘録は都合により1本。小生には珍しくドイツ映画です。
・『ベルリン 天使の詩』 上映時間約120分の内、90分間は実に退屈っていうか、淡々としているっていうか、一枚絵は上手い漫画を読んでいるようなっていうか、ただひたすらに本人役で出演しているピーター・フォークを楽しむ感じなのだけど、残り約30分で文字通り世界が変わる。 人類が生まれる前から歴史を見守ってきた天使ダミエル(ブルーノ・ガンツ)は、親友カシエル(オットー・サンダー)に人間になりたい、と本心を打ち明ける。サーカスで空中ブランコに乗るマリオン(ソルヴェーグ・ドマルタン)に想いを寄せたダミエルは、元天使だった この映画、おっさんマジ天使って世界観。いや、ネタじゃなくて、出てくる天使はみんなおっさんなのです。黒のロングコート&バトーさんな髪型のおっさんが天使なのです。 そんなおっさんの一人、ブルーノ・ガンツ演じるダミエルは、人々の営みを見ているうちに、その沢山の人生に惹かれていく。マリオンに恋をしたダミエルは、天使をやめて人間になったのだけど、彼が人間になった途端……これまでモノトーンだった映像がカラーに変わる。天使として味気ない生活、色のない生活をしていたダミエルは、人となって初めて世界の鮮やかさや、熱さを知る。壁の落書きの色を通行人に尋ねたり、スタンドで買ったコーヒーの熱さに感激する。人間が生きていることは、それだけで素敵なことがいっぱいあるんだ!というのを、永遠の命を捨てた天使を通じて描いた作品。ラストシーン、幸せなダミエルがいい。 なお、刑事コロンボでお馴染みのピーター・フォークが本人役で出演していて、通行人から「コロンボだ!」「でも、汚いコート着てないから、コロンボじゃないよ!」と言われているシーンには、笑うしかなかった。しっかし、ピーター・フォークは素で絵が上手いのな。 なんでこの映画を見たって?ダミエルを演じているのは、ブルーノ・ガンツという役者さんでね。日本じゃ、この役で有名。『畜生めぇ!!』って叫んでるおじさん(大爆笑。 ……いや、この映画好きだけどさ。限定DVD持ってる程度には好きだけどさ。
by hypermind
| 2013-08-20 19:19
| 映画
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