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『人生の特等席』も観てきました。
クリント・イーストウッド主演の、父と娘の物語。 鷹の目を持つと呼ばれるベテランスカウトマン・ガス(クリント・イーストウッド)は、ドラフトが近付いているにもかかわらず、最近どうにも目の調子が悪い。また、コンピューターを一切使わずに己の目だけで選手の能力を見極める彼のスタイルを『時代遅れ』と笑い、そのポジションを狙う同僚もいる始末。 ガスの一人娘のミッキー(エイミー・アダムス)は敏腕弁護士。法律事務所の共同経営者の座ももうすぐ……のバリバリのキャリアウーマン。 彼女もがスもお互いのことを本当は大切に思っているのに、似た者同士の親子だから会う度に喧嘩してばっかり。 ガスの体調が芳しくないことに気付いたガスの友人・ピート(ジョン・グッドマン)は、ミッキーに相談。ミッキーは大事な仕事が控えているのに、スカウト旅行中のガスのところに来ちゃう。勿論そこでも大衝突。 元ピッチャーのスカウトマン、ジョニー・フラナガン(ジャスティン・ティンバーレイク)と出会ったり、注目のバッターはカーブが苦手だったりと色々あったけれど、父と娘はランチを食べに行く仲になり、その他にも素敵な出来事があったりして、めでたしめでたし。 こう書くと元も子もない話のようですが。 素直になれない父と娘が、それぞれに真っ直ぐ向き合うことによって、蟠りを解いていくお話だと思う。野球がネタにはなっているけれど、人間ドラマ。 6歳で母親を亡くしたミッキーは、ガスに全米スカウトの旅に連れ回されてたが、ある事件のために突如親戚の家に預けられる。その後もミッキーは寄宿舎学校に進学と、彼女はオヤジから捨てられたと思っても仕方ないような扱いを受けて育つ。一応ガスにはそうせざるを得なかった理由というのがあるんだけど、ミッキーにしてみれば寂しくて仕方ない。ジョニーから『心に壁を作っている』と評されていたけれど、彼女の生い立ちを知るとそうなっても仕方ないかな……と。 ミッキーが野球好きなのはね、野球というスポーツの持つ魅力に惹かれているというのもあるんだろうけど(じゃなきゃあんなに詳しくねぇよ 爆笑)、父親と一緒に過ごした、楽しかった幼少期の記憶の象徴でもあるからかな?という気もする。 「小さいころからお父さんの横に座って野球を観た席が、私にとっては一番の席だったのよ」 この台詞が、物凄く胸にきた。 お父さんと一緒が良かったんだよな、お父さんと一緒が楽しかったんだよな、と。 スカウトの旅先で出会うジョニーが、またいい男なんだよなぁ。上手く機転を利かせて父娘のピンチを救ったりもするし、ミッキーの良き話相手、そして大リーグカルトクイズの勝負相手にもなる。 そのうち彼はガスのことを『お義父さん』と呼ぶことになるのだろうか(笑 ……しっかし、ダンスシーンは流石だったな。最近、ジャスティン・ティンバーレイクの本職がわからなくなってきたわぁ(笑 特に派手なシーンはないんだけど、観た後で「ああ、よかったなぁ」なんて気持ちになれる映画。 最後のガスの台詞が、小生には最高だった(爆笑。いいお父さんだよ(爆笑 余談。ガスが球場の階段を上がっている途中でこけるシーンがあるのだけど、イーストウッドの年齢を考え(御歳82歳)ひやっとしたのは、ここだけのお話。こける姿が妙に生々しかったもので。
by hypermind
| 2012-12-08 19:20
| 映画
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